痛みと脳の働きには深い関係があります。
痛みが長期になると、
痛みに対して脳が過敏になっている可能性があります。
脳内の痛みのコントロールには
「扁桃体」と「前頭前野」(DLPFC:背外側前頭前野)が関連しています。
★扁桃体は不安・恐怖・怒りの感情と深く関わっています。
痛みに伴って不安・恐怖・怒りなどの感情が続くと扁桃体が刺激され続けて興奮しやすくなります。
★前頭前野は意欲・創造力・判断力・理性などの高度な働きをしいてます。
そして前頭前野の一部(DLPFC:背外側前頭前野)には、痛みを抑制する役割があり
扁桃体が興奮しすぎないようにセーブする働きがあります。
痛みがあっても前頭前野の働きで、ある程度の期間は扁桃体の興奮を抑えています。
しかし、長期間続くと前頭前野の働きが低下してしまい扁桃体が強く興奮してします。
この結果、「痛みに脳が過敏に反応してしまう」といわれています。
通常であれば「1」の痛みを「5」の痛み、場合によっては「10」の痛み
として何倍にも強く感じてしまうのです。
痛みがあると痛みを避けようとして身体を動かさなくなり、
身体が硬くなるとさらに痛みが増し、悪循環に陥る可能性があります。
痛みに過敏になっている脳の興奮を鎮ずめることにより、
痛みが軽減する可能性があります。
参考図書;慢性疼痛・脳神経疾患からの回復
YNSA山元式新頭鍼療法入門
監修:山元敏勝 著:加藤直哉